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c.1914–18 France / トレンチアート シグネットリング / Aluminium

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第一次世界大戦中、前線にいたフランス兵〈Poilu〉によって制作されたと考えられるトレンチアートの指輪。 長期間に及ぶ塹壕戦では、戦闘の合間に膨大な待機時間が生まれました。 その中で兵士たちは、砲弾や弾薬、軍需部材の金属片を素材として、身の回りの道具や記念品を自らの手で作り始めます。こうして生まれたものが、トレンチアートと呼ばれる一群の造形です。 本作の正面には、シグネットリングのように印台を設け、 そこに「JF」のイニシャルが刻まれています。 個人を示すための刻印ではありますが、制作背景から意図されたデザインというより、 結果として生まれた造形が、非常にミニマルで印象的な佇まいをつくっています。 均整の取れた文字ではなく、わずかな揺らぎを含んだ刻印も、 装飾としての完成度を狙ったものではなく、 素材と行為がそのまま形に残ったもの。 その不均一さが、シグネットリングの記号性を削ぎ落とし、 静かな魅力へと変換されています。 母体にはアルミニウムが用いられ、構造は極めて簡素。 限られた素材と道具の中で制作されたものながら、指輪としての形はしっかりと成立しており、実用品としての強度も備えています。一方で、わずかな歪みや不均一さが残り、均一ではない質感が、制作の過程を静かに伝えます。 指輪としては珍しい、アルミ素材。 軽く、鈍く、少し白を含んだトーンは、装飾性を前面に出すことなく、装いの中に自然な余白を生み出します。シルバーやゴールドとは異なる距離感があり、装飾品でありながら、どこか記録物のような佇まいを感じさせる一本です。 • 推定年代:1914–1918年 • 製造国:フランス • 素材:アルミニウム • サイズ:22号 • コンディション:経年および制作由来の歪み・小傷あり ※当店で扱うアンティーク・ヴィンテージ品は、いずれも経年による小傷やくすみ、素材特有の風合いが見られます。それらは歴史を経た品の特性としてご理解の程よろしくお願いいたします。

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