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c.1870 France / Watch Chain Bracelet / Silver 800
1860〜80年代、ナポレオン3世紀のフランスで製作されたと考えられる、懐中時計用のウォッチチェーン。素材はシルバー800。刻印は摩耗していますが、フランス製の小物銀を示す猪のホールマークが確認できます。
デザインの中心は、ナポレオン3世期に典型的とされるツイストチェーンです。2本のツイストチェーンを並行させた構成は、視覚的なバランスと強度を両立するためのもので、19世紀後半の実用品らしい設計といえます。両端に配された装飾的なビーズ状のパーツも、このチェーンを特徴づける要素のひとつです。
留め具には、ねじ込み式のスクリューフックを採用しています。操作性よりも確実性を重視したこの構造は、19世紀後半のウォッチチェーンやフォブチェーンに多く見られる仕様で、時代性を判断するうえでも重要なディテールです。
装飾表現は、アール・ヌーヴォーやアール・デコのように新しさを強く打ち出すものではなく、ロココやルネサンスの様式を当時の価値観で捉え直したリバイバル的なもの。様式を発明する以前、過去の意匠を更新することで成立していた時代の装身具といえます。
本来は懐中時計を留めるための実用品ですが、全長約19cmというサイズ感から、現代ではブレスレットとしても無理なく使用できます。また、スクリュー式フックとリングを活かし、キーチェーンやキーリングとして使うことも可能です。用途を限定せず、現代の生活に取り入れやすい点も、このアイテムの魅力です。
アール・ヌーヴォー前夜のフランスで生まれた、実用性と装飾性が自然に組み合わされたウォッチチェーンです。
・推定年代:c.1860–80
・製造国:France
・素材:Silver 800
・全長:約19.4cm
・内周:約17.0cm
・重量:約10.7g
・コンディション:経年による摩耗あり
・モデル手首周り約16.2cmでちょうど良いフィット感
※当店で扱うアンティーク・ヴィンテージ品は、いずれも経年による小傷やくすみなどが見られます。それらは歴史を経た品の特性としてご理解の程よろしくお願いします。
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